NEBUTA STYLE <ネブタスタイル>は、日本を代表する祭「ねぶた」の持つ美しさと生命力をベースに、照明器具、インテリア雑貨、生活雑貨、アパレルなどの商品群を、統一されたデザインコンセプトによって開発することで、青森県から世界に向けたクールなデザインブランドとして確立させることをめざしているアートプロジェクトです。

開発にあたっては、第一線のねぶた師と、多くのメーカー、デザイナー、アーティストなどとのコラボレーションにより、最高のパフォーマンスを追求しています。

 

ねぶた師の後継者育成のために

ねぶた師は、子供たちの憧れの職業であり、また多くの人から尊敬される存在ですが、経済的な側面から見ると、ねぶた師への道は極めて厳しいものです。大型ねぶたの実制作は季節労働であるため、一人前になるまで10年はかかるといわれる修業期間にも、他に定職に就くことはできません。かつては第一線のねぶた師でも、冬の間は出稼ぎに出る人もいたといいます。NEBUTA STYLEは、そんなねぶた師の世界に生業を提供するプロジェクトでもあります。すべてのねぶた工房の参画を募り、ねぶた独自の技術と感性を活かした多彩なデザインプロダクツを制作してもらうことをめざしています。そこから生まれた商品群を、世界市場に向けて販売していくことで、ねぶた師をめざす若者たちに生活基盤を提供し、後継者を育成して、ねぶた文化を永続させることに寄与できると考えています。

 

後継者育成は ねぶた師 竹浪比呂央の最大のテーマ

ねぶた師 竹浪比呂央

ねぶたを愛するものとして、とにかく願うのは、祭りの「発展」と「存続」です。そのための最大の課題は後継者を育成すること。そこで、芸術としてのねぶたの可能性を模索するともに、後継者を育成していくために、2010年に「竹浪比呂央ねぶた研究所」を設立しました。現在研究生として数名がいます。

これからねぶた制作者を目指す若者は、「骨が作れる」「絵が描ける」ということだけでなく、文化の担い手として青森を発信でき、同時に造形作家として幅広い活動ができる人材になってほしいと願っています。

 

ねぶた師の紹介

竹浪比呂央(たけなみ  ひろお)
ねぶた師。
1959年、青森県西津軽郡木造町現つがる市)生まれ。ネブタ・スタイル有限責任事業組合代表、竹浪比呂央ねぶた研究所主宰。
1989年に初の大型ねぶたを制作して以来、ねぶた大賞、第30回NHK東北放送文化賞はじめ受賞多数。東京ドームをはじめブダペスト、ロサンゼルスなど国内外で出陣ねぶたを制作。
青森ねぶたの創作と研究を主としながら、「紙と灯りの造形」としてのねぶたの新たな可能性を追求し続けている。

 

手塚茂樹(てづか  しげき)
ねぶた師。
1975年、青森県青森市生まれ。5歳のとき見たねぶたに大きな衝撃を受ける。高校時代にねぶた制作の道へ入り、2001年から竹浪比呂央に師事。2002年より展示用ミニねぶたを制作。2006年からは、歴史ある地域ねぶた、『浅虫ねぶた』の制作を担当。 2014年からは、大型ねぶたを制作。

 


青森ねぶたの芸術性

青森の大型ねぶたの基本構造は、針金と和紙で構成された彫刻です。ねぶた師はその上に、日本画の技法にもとづいて、墨で輪郭を描き(墨跡)、色の混濁を防ぎ透過性を高める蠟引きを行い、最後に彩色を行います。これを内部照明によって輝かせるねぶたは、世界的にも稀有な総合芸術作品であるといえます。


ねぶたのはかなさ

ねぶたの山車は、そのルーツとされる七夕や灯篭流しと同じく、祭を終えると燃やされ、海に流される運命でした(写真はその名残を伝える青森ねぶた最終日の海上運行)。現在では、1年間展示保存される入賞作品や、一部近隣の祭などに払い下げられるねぶたを除いて、すべて破却され、産業廃棄物として処分されています(入賞作品も翌年には入れ替えのため破却)。


インテリア照明・KAKERA

照明・KAKERAシリーズは、ネブタ・スタイルの活動を象徴する作品です。破却される前の大型ねぶたの彩色和紙を1枚1枚丁寧にはがし取り、インテリア照明としてアップサイクル(古物を新たな価値あるものに作りかえること)したものです。すべての作品について、何年のどのねぶたの「かけら」を使用しているか、いわばトレーサビリティを明らかにしていますので、本来ははかなく消えてしまうはずのねぶたを長く記憶にとどめる、格好のメモラビリアとなります。


KAKERAの取り組みを動画で紹介しています

 

日本語版

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